クラウドコンピューティングを用いた新たな企業戦略
2010年02月27日
会場 東京・天王洲・寺田倉庫本社会議室
主催 菱洋インテリジェンス
各種情報の入力業務や保存データ入力業務、さらにマイクロフィルムを基盤にした記録サービスビジネスなどを展開して来た菱洋インテリジェンスは昨年、寺田倉庫グループの傘下に入った。寺田グループ入りを機に、菱洋の本社も寺田本社ビルに移転したので、そのお披露目も兼ねて開いた顧客向けのセミナーである。
寺田倉庫は荷物の保管だけでなく、情報の保管へと事業を拡大し、今回はその情報の入力業務まで一貫したサービスを行う体制を整えたわけである。グループには、データセンターを手掛けるビットアイル社もあって、情報産業界での寺田グループの存在感は次第に大きくなっているようだ。
そうした機会なので、この講演では、クラウドのもつアウトソーシングのメリットを強く打ち出した。「所有から利用へ」という経営思想の転換によって、IT投資の大幅な軽減を図る動きが今後、さらに強まること、内部統制をはじめ、外部に対して経営が適正に行われていることを証明する要求が高まってきているが、第三者へのアウトソーシングによって客観性が確保できるので不正の可能性を駆除できること、さらに、法令、制度の変更が短期間で繰り返されるようになってきたため、自社で対応するのが困難になってきたため、外部の専門事業者にアウトソーシングすることが合理的であること、など、経営環境の変化とクラウドのメリットを解説した。
寺田も菱洋もまさしくビジネスの本質はアウトソーシングだった。時代は、ますます、アウトソーシングへと進む。