主催:電算ソフトウェア協同組合
東京・大井町(株)エー・アール・シー会議室
JASPAというのは、日本ソフトウェア協同組合連合会の略称。全国各地の中小ソフトウェア会社がそれぞれの地域で事業協同組合を組織して、「福利厚生」「共同受注」「情報交換」「行政の情報産業施策の受け皿」などの機能
を果たしているが、JASPAはそれを全国規模でまとめる全国連合会組織である。会長は、本メルマガの編集長、中島が務めている。
今回は、連合会参加メンバーである、電算ソフトウェア協同組合の加盟社の皆さんに、JASPAをどのように活用すれば良いか、会長の立場から説明した。まず、JASPAで得られるメリットは、(1)業界動向の情報交換・対外活動、次いで(2)中央官庁、政界への要望、要請とりまとめの機能、(3)問題関心を共有化するための懇親会、(4)組合メンバーのビジネスを支援するためのポータル運営と有利な共済会の利用――などである。
情報交換会では、毎月1回 全国各地で開催の運営委員会 の際に、地方の状況、要望を聞き、組合メンバー企業の製品、サービス紹介によって組合を越えた提携推進(沖縄、静岡、青森等で実績)し、また経済産業省の政、中小企業庁の政策の確認、制度変更など情報伝達を行う。さらに業界動向の勉強会、特に年一回の「JASPAセミナー」ではクラウドの展望、労働者派遣法をIT産業に適用することに対する問題点の議論などを行ってきた。労働者遣法では、IT産業は実態に合わないということを厚生労働省に意見を伝え、また、下請け法上の問題点が生ずれば、公正取引委員会へ働きかけるなどの行動をとってきた。情報化月間など、表彰制度への候補企業・商品の推薦 や台湾サービス産業協会との提携 による視察団の相互派遣を行っている。
組合運営上の悩みを検討して解決策のヒントも得られる。年2回の事務局長情報交換会など、他組合活動の情報 が得られるが、特に、首都圏ソフトウェア協同組合が官公需適格組として官庁の入札に共同受注行為として参加し、共同受注の成果を挙げていることなどが参考にされている。
クラウド時代に入って情報産業が大きく変容しつつある。単独で生き残るのは難しいが、共同受注など、組織を土台にした新しい経営を目指すべきであろう。