編集長が推す「このセミナー」
講師:安田 正敏・MM総研顧問
2007年9月14日
主催:ASPIC
場所:東京・四谷・主婦会館
講師:中島 洋・MM総研代表取締役所長
急速に市場が拡大するASP、その発展系のSaaSの現状と今後を議論するセミナーである。
基調講演の一つとして40分ほどの短い時間だったが、まず、講演は、ASPそしてSaaSが歴史的に必然的な動きであることを技術発展の側面から説き起こした。情報技術革新を推し進める技術ジャンルは、大型コンピューター、マイクロプロセッサー、通信ネットワーク、そしてインターネットの4つを挙げた。それぞれの技術革新のスピードは大きく異なり、大型コンピューターは10年で4倍、マイクロプロセッサー(主な適用分野はパソコン)は10年で100倍よ、それだけでもたいへんな速度だが、通信ネットワークはさらに速く、10年で1000倍を記録している。
その結果、大型コンピューターはパソコンに追い抜かれ、パソコンで利用されてきた業務分野、情報処理分野は通信ネットワークをベースにした方法に取って代わられた。いま、携帯でパソコン以上の便利なサービスが登場しているのがこの現象に当たるが、パソコン利用もその機能を大幅にネットワーク依存の手法にシフトしてゆく方が有利になる。そのサービス形態のひとつがASP・SaaSである。
さらにインターネット(ブロードバンド)の技術革新が通信ネットワークを上回って表面に現れてくると、ASPはSaaSへと進化してゆく。従来のASP的な利用に比べて、さらに効率、コスト、機能でSaaS的な利用のほうが飛躍的に有利になる。まさに現在、それが爆発的に現れている。
また、ASP、SaaSがユーザー企業の基幹を担う比率が拡大すれば、その安全性、信頼性の観点から、SP・SaaSのベンダーは自社のサーバーでデータを処理、保管するよりも専門のデータセンターに委託するほうが有利になる。データセンターへの巨大な需要も発生する理屈になる。また、安全性・信頼性の観点からバックアップ、DR(デザスターリカバリー)の充実が要求される。沖縄などの遠隔地でのDRサイトの需要もまた急拡大することになるだろう。