IT社会の進展と今後~尊敬に値する企業を目指して~

IT社会の進展と今後~尊敬に値する企業を目指して~

編集長が推す「このセミナー」
日 時:2007年11月9日
主 催:古河インフォメーションテクノロジー
場 所:虎ノ門パストラル
特別講演:MM総研代表取締役所長 中島洋

 古河電工グループの情報会社、古河インフォメーションテクノロジー社の設立20周年記念行事の一環としてグループ会社首脳や若手幹部を対象にした記念講演だった。テーマは3つ。

① 目もくらむ急速な技術革新=「Web2.0」
② 「システム連携」「全体最適」の企業情報システム
③ 「社会的責任」に応じる品格ある企業とICT

 最初の技術革新ではWeb2.0を中軸にすえて、ムーアの法則、ビル・ジョーイの法則など情報分野の技術革新の驚異的なスピードが引き起こす情報利用分野のめまぐるしいサービスの変化を解説し、その特色が「消費者への接近」(SNS、ブログ、ロングテール、RSSなど)、「企業の知識共有」(エンタープライズ2.0、企業内wiki・SNS)、さらにソフト産業分野を揺るがす「SaaSによるIT企業経営革新の進展」を情報技術には必ずしも精通していない経営者にもわかりやすく説明した。

 また企業情報システム構築の現在から次の段階にわたる焦点として「システム連携」「全体最適」を挙げ、そのキーワードとして、「SOA」=webの発達で、様々な情報資源を連携して活用する手法、「EA」=ある部署の部分最適ではなく、企業全体が最適になる設計を行うことの重要性、「SCM」=企業内部署、取引企業間でシステム連携で効果が目覚しく上がることを指摘し、この構築の成否が企業経営力の勝負を分けることを強調した。

 さらにこうした情報技術を駆使するもう一つの目標として「社会的責任」に応じる品格ある企業を構築することを指摘した。その道具として「レイサビリティ」=生産履歴情報の管理と開示=不正の撲滅、「内部統制システムの確立」=「尊敬される企業」=内部統制が利いた会社、「IT統制基盤」「事業継続性」=BCP、DRサイトの意味と重要性を開設した。

 また、こうした尊敬に値する企業を実現すること、企業の製品力、サービス力を向上させるためには、技術革新の成果を使いこなせる専門家集団が不可欠であることを指摘して講演を終えた。

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