8月初旬、沖縄ファンクラブの矢野弾会長代行(矢野経済研究所創業者)に誘われて、渋谷・東武ホテルで、沖縄豆記者団との交歓会に参加した。小学生、中学生合計50人が沖縄各地から東京と北海道への取材旅行である。毎年1回、今年で48回というから驚きである。
この日は東京に来て初日、沖縄ファンクラブとの交流会。早朝の沖縄出発で夜6時からの交流会はさすがに疲れも見え始めていたようだが、それにも負けずに、空手の演武など、元気いっぱいに披露してくれた。
食事前の交換会では、筆者のところに、何人もの子供がやってきて、名刺を交換した。積極性は本物の記者以上である。名刺はパソコンで作成したそれぞれ個性豊かなものである。
翌日からのスケジュールは総理大臣表敬訪問、沖縄及び北方対策担当大臣訪問、内閣府沖縄担当部局訪問取材、国会議事堂見学、世田谷区議会議長訪問取材、東宮御所訪問と目白押しの取材を続けた後、4日目には羽田空港から空路釧路空港を経て、根室に到着。北方領土関係の取材、納沙布岬までゆく。
5泊6日の取材旅行である。それにしても、総理大臣訪問など、なかなか体験できない企画である。作文能力や積極性などを基準に選抜された50人だが、この豆記者団の参加費用は1人20万円近いそうだ。親御さんにはその費用負担の財力も必要だ。そうした条件をクリアして、毎年50人を沖縄から視察に送ってくるのだから沖縄県民の教育への熱意が伝わってくる。
2年後には50回の節目になる。ぜひ、この企画の発展を望みたいが、教育熱心な沖縄の姿を改めて実感する。沖縄出身の母からは、戦前、離島から親元を離れて那覇に勉学に来ていた友人たちの思い出話を聞いた。知識が子供に残せる資産だということで、沖縄では生活費を切り詰めて子供を留学させるのが親の務めだそうだ。その人材の一部は故郷、沖縄に戻って職を探す。沖縄に多彩な人材が見られるのもうなずける。