観光業と新型インフルエンザ

観光業と新型インフルエンザ

 新型インフルエンザは急速に感染が拡大中で、10月に入って爆発的な感染期に突入する危険が高まっているそうである。ワクチン接種が始まる前に爆発期に突入してしまう、という、悪いシナリオが現実化しそうだ。

 沖縄経済にとって最も懸念されるのは、修学旅行の見合わせだ。実際にこの5月、6月には修学旅行のキャンセルが相次いで、来島観光客数を減らした。知人の旅館経営者は悲鳴を上げている。しかし、どの観光産業にも打撃になったかと思っていたら、必ずしもそうではないようだ。

 高級品を取り扱っているショッピング関係の経営者は、実は、この期間、売上が上がったそうだ。新型インフルエンザなど気にしない年配の富裕層の客が増加したという。修学旅行がキャンセルになった飛行機を利用して安いツアーが組まれ、それを利用したのではないか、と想像している。同様に台湾やマレーシア、香港などからのクルーズもにぎわって、増便になっているそうだ。

 飛行機のパイロットの皆さんやクルーズの船長さんや従業員が感染して乗務につけないとなると、肝心の飛行便も飛ばなくなるし船も動かないので、沖縄の観光業にとっては致命的だが、そうでなければ、精神的にタフな旅行好きはまだ、たくさんいる。こうした富裕層に魅力的なサービスを提案できれば人数が減っても単価は上昇する。そのアイデアを競う時期に突入した。

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