個人情報保護の第三者認証機関である一般社団法人「日本個人情報保護協会」(本部東京、石井一二理事長)が1月25日、沖縄県那覇市の産業支援センターの一室を借りて「みんなで守ろう個人情報 個人保護セミナー」を開催した。筆者も演者の一人として参加し「沖縄の産業発展と個人情報保護~IT、観光、保険、通販、自動車販売・・・~」と題して講義した。
経済産業省は8月に個人情報保護の第三者認証機関として新たに日本個人情報保護協会を認可し、プライバシーマーク(Pマーク)と並ぶ新しい認証マーク「JAPICO(ジャピコ)」マークが誕生したが、その案内と沖縄での普及を目的にしたセミナーである。
JAPICOマークはPマーク同様に、企業や団体が個人情報保護体制についてJISQ15001の規格を満たしていることを審査し、承認する認証機関である。1月24日に経済産業省の調達窓口である中小企業庁から、同省の調達に関する入札に必要な資格としてPマークと同等にJAPICOマークを取り扱う旨の連絡を受けている。
沖縄県は「観光とIT」を産業の主柱として育成中だが、ともに個人情報の保護の体制が重要なものと認識が広がってきている。
ITの中でも、沖縄で急増しているコールセンター事業者は今後、個人情報保護体制の確立が重要になる。観光事業はホテル、レストラン、レジャー施設などでサービスを拡充するためには個人情報の活用が必須で、その半面で取り扱う情報保護の厳格な体制つくりが急務である。このセミナーにも60人ほどの企業関係者が熱心に出席した。1企業で2~3人を出席させてきたところもあって、企業の数としては30社弱である。
Pマークと同等の保護水準だが、中堅企業、中小企業への普及を図るため、審査料金やコンサル料金が3割程度安いため、この点が魅力で、この機会に個人情報保護体制を整備したいとする企業が多いようで、日本個人情報保護協会は、今後、沖縄をモデル地区として重点的に普及促進を加速させる