ようこそ 新エネルギー時代~“使うだけ”から“作る”生活へ

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新エネルギーの目標

 日本政府は6月10日、「2005年を基準にして2020年時点で温暖化ガスを15%削減する」という日本の中期目標を発表した。この目標は国際的には、当然の水準で、「地球市民」の視点では納得する数値である。いや、もっと厳しい数値を目標にしないと、危機的状況に近づいている地球温暖化の趨勢を食い止められないのではないか、と、まだ懸念が残るところである。

 ただ、目標数値決定の理由が「欧州の水準が14%なので、それに1%上乗せした」という麻生首相の説明では心細い、というか唖然としてしまう。本人の躁状態とは違って、周囲では麻生首相の政権担当能力はとっくに無くなっている、と冷めてみている。麻生首相自身は、政治を行うというより、7月のサミットに出て、総理大臣生活を堪能したいだけである。サミットで各国トップに向かって「欧州より1%、日本の方が厳しい」とカッコ良い姿勢を示したいだけで、実現の見通しを伴わない、その場限りの「空手形」に過ぎないのではないか、と勘繰りたくなる。どうせ、すぐに総理大臣の座を降りることは確実で、責任は後の政権に放り投げれば良いのだから、気楽なものである。

 この首相は、選挙管理内閣と言われながら、一向に選挙をしない。直後に経済危機が襲ってタイミングを見失ったというのがマスコミの定説だが、筆者にはどうも、元から解散する気持ちはなかったのではないか、と思える。すでに昨年11月に、「麻生首相は首相という座を楽しみたいだけで、いろいろ口実を設けて任期いっぱい留任するのではないか」と筆者は指摘したが、その推測は当たったようだ。一国の宰相として国を豊かにする、とか、国際的な地位を向上させる、などの政治家としてのビジョンや理念には興味がなく、国際舞台でVIP待遇を受け、園遊会で主役を演じ、国内を首相の肩書で歩きまわる、というような行事だけが望みだったようである。そのためには未曾有の経済危機や新型インフルエンザなどは大歓迎である。補正予算で前例のない15兆円の大盤振舞いも、首相冥利につきる、財政が破綻しても、自分の時代ではない、というおおらかさである。

 この「15%の目標」も、その伝で言われているとしたら、簡単には信じられない思い付きだけの「空約束」ではないのか。その責任だけを国民に押し付けられてもかなわない。

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