まず、本題に入る前に、新年の賀詞交換会のお知らせ。1月17日夕刻、東京恵比寿のウェスティンホテルで、恒例の賀詞交換会が開催されます。例年と違って、加盟組合企業が自社の事業を宣伝するパンフレットなどを配ることが無料で出来る上に、参加条件が大幅に緩和されます。参加すると大きなメリットがありますので、参加条件などが近く決定するのを注目ください。とりあえず、経営幹部だけなく、社員にも多く参加してもらえるように日程だけは確保してください。
さて、本題です。
首都圏ソフトウェア協同組合の会員であるES&Sジャパン(石井一二社長)は米国で普及している電子投票システムを日本に移入して、実用化させるための活動を行っている。先進的な日本各地の自治体では、投票用紙の紙に記入した文字を複数の立会人に確認してもらいながら開票を進める現在の方式は非効率極まりない、ということで、電子投票システムを採用し、試み始めているが、それはごく稀なケースである。
国産の電子投票装置はかなり以前に国策として開発されたが、その技術は他の企業が利用できるようには公開されていないので、恐らく、技術の遅れた時代のものがそのまま残っているのではないか、と想像される状況で、現実に、三重県のある地域では、トラブルが生じて、これを作って運用したメーカーを批判する記事まで登場、紛争が生じたようである。
しかし、これらの事態は電子投票システムそのものに内在する問題点ではない。日本のシステム開発が中断し、国際的に大きく遅れたシステムであることに問題があるのではないか。いまさら、また開発する、などというのは時間の無駄で、すでに他の国で実証済みの先進的なシステムがあるならば、これを採用しても一向に問題がないではないか。
現在の臨時国会では、従来の地方選挙だけでなく、国政レベルの選挙でも電子投票を行う法案が衆議院を通過した。参議院を通過して成立するのは確実である。すでに世界の先進国では電子投票が常識となって、集計作業で膨大な人件費と時間を無駄にするのは笑いものである。ICT先進国を目指す日本の投票が現状のままで良いはずはない。組合会員企業に、その先進システムを普及させようと活動している著名企業があるのは組合の誇りでもある。
選挙システム後進国の汚名をそそぐために、この電子投票法の成立とともに、組合としてもぜひとも日本の電子投票システムの普及を後押ししたい。