5月19日、東京・麹町で開催された「IT津梁パーク 企業誘致セミナー」はお陰様で、満員札止めの大盛況のうちに終わって、その後の交流会も活発な情報交換が行われて、どうやら「IT津梁パーク」の前途に明るい展望が見えてきた気がする。
しかし、筆者にとってもっとうれしかったのは、パネリストの一人、外為ドットコムの大畑敏久社長と親しくお話ができたことである。その朝に受けた健康診断の結果が思わしくない、と健康の不安を話したところ、大畑社長が実践している気功を勧められ、数日後に、著書の「逆転を呼ぶ気功仕事術」(扶桑社新書)を送ってきていただいた。
大畑社長が国際畑の銀行マンとして活動していたこと、国内支店長への転勤、破綻寸前の取引会社への派遣など、不本意なサラリーマン終盤のストレスと体調不良の苦境を味わって気功に出会ったいきさつなどが記され、「ビジネス戦記」としても面白く読ませてもらった。とはいえ、やはり、最も感銘したのは、気功によってストレスから解放され、体調が回復、さらに気力が充実して仕事上の判断が明快、かつ適切になった経験談が実感をこめてつづられている。
外為どっとコムはオンラインで外為取引(FX)をするネット会社である。典型的なITビジネスである。沖縄にオペレーションセンターを持ち、雇用数を拡大している沖縄県の期待の企業なので、社長にお目にかかりたいと思っていたが、昨年、初めてお目にかかってびっくりした。1940年生まれ。筆者より7歳も年上。しかも、オンラインでのFXサービスを始めたのは7年前だから、筆者と同じ62歳(あるいは61歳)の時に、このITビジネスをスタートしたのである。その年齢で、なぜ、新ビジネスを起こす気力が出たのか? その疑問に答えてくれたのが「気功」である。
大畑社長の謙虚な物腰や穏やかな人柄に魅力を感じていたが、それも「気功」で養われたものらしい。
筆者も、40代、日本経済新聞の記者時代に激しい腰痛で歩けなくなり、上海から来日していた気功の先生を紹介されて、タクシーの後部座席に寝っ転がりながら施術施設にたどりつき、1回の施術で完治した経験がある。それ以降、時間がなく、縁を薄くしていた気功だが、今回、大畑社長にお話をうかがったのが何かの縁だろう。体調回復に、気功に挑戦する気持ちになった。