政治3流、経済も3流はどうにかなるのか
2010年12月16日
1990年代の日本では一時期、「政治は2流、経済1流」という言葉がはやった。遠い昔のようである。前政権も末期はひどかったが、現在の政権はどこに向かって走っているのか、瞑想の限りである。「石にかじりついても総理大臣を辞めない」と叫んでいる政治家がどのような日本を目指しているのか、さっぱり見えなくなってしまった。
さまざまな「改革」がストップしたままである。中には「改悪」もあるので、ストップしたままの方が良いものもありそうだが、それにしても異常である。政党の間の論争が日本をどうするのかの針路をとりあげたものにならず、細かい政治資金の管理の問題に矮小化されている。それが政治を歪めるような大き
な不正につながっているのならともかくとして、もっと重要な政策論争を後回しにして長々と取り上げるべき問題なのか。テレビやマスコミが政治を「ショー」として取り扱うようになったために、観客が喜びそうな「集団リンチ」のようなことがあたかも重大事のように報じられるようになった。ついでに言うと海老造事件も長々と取り上げるような問題では、まったくない。政治も同列の話題になってしまった。
いまや一向に浮揚の力を感じられない経済も3流だが、政治は3流から4流へと落ちた。まだマシな経済の方で、とにかく、日本を立て直さなければなるまい。
少し残念で悔しい思いをさせられるが、今は、中国、インド、インドネシアをはじめとしたアジアの熱気が冷めないうちに、その放射熱を活用するほかないだろう。アジアシフトを意識して、来年は飛躍の年にしたいものである。