藤沢ビジネスコンテスト

藤沢ビジネスコンテスト

 11月11日、「1」が6個連続する「自立」の日に、藤沢市で「湘南ビジネスコンテスト」が開催された。書類選考を経て、最終選考の公開プレゼンに残ったのは5組。どれもプレゼンは印象的で、審査員5人の投票も微妙で、集計結果は、5組とも高得点の僅差で得票結果順に単純に大賞などの順位を決めるわけには行かなかった。

 最終選考を議論する会議室では、審査員の間で、一つ一つの発表と、どれを大賞にするか、その理由のいかんを吟味してなかなか合意に達せず、40分の選考時間の予定を大幅に上回って、それでも決着しなかった。結局、今年度だけに特別に設けた震災復興支援審査員特別賞に2つの賞を授与することだけがまず、決まった。大賞、2位、3位の3つを授賞すると発表していたが、そこに残したいのは、すでに復興支援特別賞に決めた1組も含めて4組。どれを大賞にしてもふさわしいということだったが、大賞4組とはいかず、大賞1組に、同点で第2位を3組表彰する、という異例の選考結果になった。

 ちなみに、大賞は湘南工科大学の研究室が応募してきた「低重心の安定した走行のデザイン性に優れた自転車」でした。大賞を争って惜しくも2位になったのは、「移動映画上映空間とイベントを組み合わせた新しい生き方を提案する」湘南遊映座、「地域に根差した自然農法栽培、会員消費者を結びつけたリサイクル農法ビジネス」の「女農業道」、「食品廃棄物汚泥の超高速肥料化ビジネス」の元新潟大学農学教授が率いる株式会社AAGの3組だった。

 IT関連がなかったのが残念だが、新しいビジネスが次々と誕生するエネルギーを感じた午後だった。IT産業も、このエネルギーにあやかりたいものである。

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