中国産のうなぎを国産品として販売してきた食品会社が摘発された。報道の中心になっている一社だけではない。インターネットで国産うなぎとして販売していた人気食品会社も同様に摘発された。特にインターネット通販会社は、うなぎの摘発のついでに牛肉の産地偽装も発覚して、産地偽装がダブルで発覚した。
これに合わせたように、政府は、生産履歴、流通経路を遡って追跡できるトレーサビリティシステムを食品全般に義務付ける計画を発表した。09年度以降に必要に応じて法制化する、という内容である。現在は01年に国内で発見されたBSE(牛海綿状脳症)をきっかけに牛肉で生産履歴が厳しく義務化され、その他の農産物でも生産履歴を記録するようにされているが、牛肉ほどの厳しさではない。それを牛肉並みの厳しさに義務化しようというのである。
現行の制度では、牛肉では、何かトラブルが生じたときには流通経路をたどって、生産履歴を点検できる。従って、産地偽装は調査するきっかけがあれば直ちに露呈する仕組みである。インターネット通販業者は、調べる機会さえなければ露見することはないだろう、とタカをくくっていたわけである。たとえれば、飲酒運転や速度違反も、取り締まりさえうまく逃れれば、発覚しない、と規制を甘く見ていたようなものである。しかし、特に牛肉ではトレーサビリティシステムがしっかりしているので、問題があったら経路を確認して、偽装があればただちに露見するはずだ。ミンチなどの加工肉は隠れてしまうにしても、牛肉そのものはだめである。インターネット通販の業者はこの厳しい仕組みが整備されたのを知らないか、甘く見ていたのだろう。
Suicaによって乗客の経路までトレースされているのに、牛肉は大丈夫と偽装を行っているのは、ICTの威力を甘く見た愚か者の行為である。今回の政府の計画は、牛肉だけではなく、食品全体、つまり、今度はミンチ肉も含めてあらゆる食品までトレーサビリティシステムの網をかけようというのである。ICTが発達し、消費者が安心・安全を希求する以上、これは必然の流れである。多くの食品関係者は正確に認識していると思うが、一部にまだ、ICTが発達した現状を理解できない人達がいるようである。その人達に言いたい、ICTを甘く見るな、社会を甘く見るな。
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