毎年が異常気象

毎年が異常気象

地球温暖化というので、暑くなるかと思えば、今年は一転して「冷夏」を心配しなければならない異常気象である。大気中の炭酸ガス濃度の上昇による地球の平均気温の上昇は中長期的なトレンドだが、東太平洋やインド洋の海水面の水温上昇によるエルニーニョ現象などで短期的には別の気象変動が起こる。これに加えて、太陽の黒点活動が低下する異常もあって、短期的な変動が起こる可能性もある。

昨年あたりからこの太陽の黒点活動のレベルが低くなっていて、短期的な寒冷気候が見舞うかもしれない。しかし、短期的に夏の気温が低くなっているからと言って、炭酸ガス排出削減の運動を緩めると、短期のかく乱が収まって長期トレンドに復帰したときには取り返しがつかない状態に突入してしまう危険がある。ITを使って地球環境問題に対応する「グリーンIT」の運動の手を緩めてはならない。

筆者は、高校生時代の40数年前から、東京・渋谷区の自宅の狭い空間で、沖縄出身の知人から譲り受けた種から苦瓜(ゴーヤ)を栽培してきた。横浜市に転居した後も、昨年まではプランターを使って、ゴーヤを 100本近く収穫した。体力があったころは、ひと夏で700本も収穫して、沖縄出身の親戚に届けて回って感謝されたものである。

そのゴーヤ栽培を40数年ぶりに今夏は中止した。理由の一つは、公私多忙で、世話をする時間が作れなかった。もう一つは、大ヒットしたテレビの連続朝ドラマ「ちゅらさん」によってゴーヤが紹介されて、いまやどこのスーパーでも山盛りに売られる食材として定着してしまった。気がつけば、北関東でもゴーヤの生産が行われるほどに、産地が広がっている。お金と時間をかけたゴーヤがスーパーで安く売られているのを見ると自尊心が傷つけられるような気がする。

来年は、時間を確保して、また、スーパーで売られるサイズをはるかに上回る「ジャンボゴーヤ」を丹精こめて生育することにして、今年は中止したのである。ところが、この天候不順である。栽培したとしても、今年の成績は惨憺たるものに終わったのではないか、という気がする。個人的にはなんだか、ほっとした気がするが、翻って、日本の農業全体を思うと、かなり心配である。景気が停滞する中で、さらに、農業までが不振に陥ったら、また一段と元気が失せる。

夏が暑くなければ経済は循環しない。8月は暑い夏が復活することをひたすら天に祈願したい。

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