11日の朝、駿河湾で発生した地震にお盆休みの眠りを覚まされた人は多かっただろう。同時に、また、だれでもが東海大地震への関連を頭に思い浮かべたはずである。事実、気象庁も、こうした可能性を検討するため、東海地震の予知を担当する「地震防災対策強化地域判定会」の「打ち合わせ会」を緊急招集した。打ち合わせの結果は、今回の地震は東海大地震につながる関係はみられない、というものだったが、同時に、依然として東海大地震への警戒を緩めてはいけない、というもので、刻々と大地震の発生が近付いている不安は一段と大きくなった。
不安の一つは、震度5といわれる地域で、東名高速道路の一部の路肩が崩れたことだ。機械力を集中した突貫工事で、何とか、お盆の帰省最終日には修復したが、震度6強、7の揺れが襲ったら、今回のように路肩1か所の崩壊に留まりそうもないことが、崩れた現場の道路のもろい構造をみて感じざるを得なかった。数か所どころか数十か所で、この大動脈が寸断されることになりかねない。激しい余震が続く中で、多数の崩落個所を修復して交通が再開されるのは何ヵ月後のことだろうか。
各企業は部品・製品の流通網が寸断された時の事業継続のための準備をきちんと整えているのだろうか。このところの景気逆風の中で、とてもそれどころではない、そんな余裕はない、という企業が多かったのではないだろうか。しかし、輸送の大動脈である交通インフラの側は、たいした防備がなされていないことが今回の地震で明らかになった。こうなれば企業の側で、東西や全国に拠点を分散するなどの事業継続のための配置が不可欠である。
もちろん、情報システムの分散化、通信網の多重化などのリスク対策も重要である。お盆休みが終わった後、まず、最初に取り組むことは災害対策の点検である。かつて地震対策といえば、オフィスに頭部を守るヘルメットや飲料水、乾パンなどの非常食、自家発電用の石油の備蓄などだったが、いまどき、こんな程度で地震対策ができているなどと思っている企業はあるまい。さらに進んで、何日で事業が再開できるように準備ができているか、が災害対策の要である。災害対策、事業継続確認のための点検ソフトウェアは、どこかから提供されていないのだろうか。
わが社にも欲しいところだ。