総選挙の大騒ぎの中で、着々と新型インフルエンザの感染が拡大している。世界的に事態は一段と進行しているが、日本もすでに新段階に入っている。選挙運動員にも感染者が出て選挙運動にも影響が出ているが、国民的行事での感染拡大で目を引いたのが甲子園の高校野球応援団の感染である。ベスト4に残った学校のうち3校の応援メンバーから新型インフルエンザの感染者が出た。もうどこにでも新型インフルエンザのウイルスが飛散していると考えなければならない。
うっかりすると人権問題になりかねないので取り扱いは慎重を期さなければならないが、花粉症対策の花粉の飛散予報のようなことを地域ごとにできないものか。それを、使用者の位置情報を基にして携帯電話に配信し、その地域に近付く人にマスクやうがい、手洗いなどのアドバイスを行ってゆく、というような手法である。配信についてITがフルに活用できる。
一方、センサーの感度を上げるためにもITは威力を発揮するはずだ。地域ごとにウイルスの飛散状況をどのように検知するのか、という問題である。現在の分析は感染した人の唾液や血液などから液体のサンプルを採取して分析するわけだが、空中を飛散、浮遊するウイルスを、特定地点の空気を定期的に集めて即刻に分析する仕組みはできないものか。そのためには、放射能を計測するガイガーカウンターのような計器を開発する必要がある。
ITは、センサーの検知能力を飛躍的に向上させることができる。微量の物質を検知する能力が増大させられるのである。
この秋の最大の課題は新型インフルエンザへの対応である。人が集まらなくても濃密なコミュニケーションができるように、テレビ会議システムを駆使することも重要だが、もっと直接的にウイルス検知にもITを駆使してほしい。新型ウイルスがまん延すれば、経済活動が一気にストップして、経済回復も何も吹き飛んでしまうだろう。事業継続、社会のサステイナビリティのためにも、ITの使い方を工夫してほしい。