鳩山首相は実は、「昼行燈偽装」か?

鳩山首相は実は、「昼行燈偽装」か?

 最近の鳩山首相の迷走ぶりにはほとほとあきれる、というのが、新聞などのマスコミ世論調査の集計だが、ある自治体の幹部職員の方から「表層的な薄っぺらな見方だ」とたしなめられてしまった。マスコミと違って、インターネットでは首相支持率はそれほど落ちていない。マスコミの間の評価はインターネットでの世論とは必ずしも一致しない、というのである。極論すると、マスコミの世論調査は実態を反映していない。

 特にインターネットの中で指摘されているのは、実は、米国の政界では首相の評価が高いということだ。米国は意外に高学歴重視の社会だ。確かに、MBAやPh.Dの取得者の処遇の高さは日本と格段に違う。政治学ではなく、工学とはいえ、Ph.D取得者の首相は、問題解決の潜在力の高さがあると評価されている。これが米国リーダー層の常識だ。マスコミはこれを理解していない、というのである。米国の指導者たちは、首相がスタンフォード大学のPh.Dであることを高く評価している。歴代の日本の首脳で博士号をもった人がいたか? 米国政府は、意外に鳩山首相を信頼している可能性がある。

 そういう仮説を立てると、現在の首相の迷走に見える言動は、実は、あるシナリオに沿って、意図的に普天間問題の行き詰まりを演出しているのではないか、という推測も成り立たないわけではない。大石内蔵助ばりに、長期の目標を抱いてとりあえず「昼行燈(あんどん)」を演じている、というわけだ。

 普天間問題で、首相は「腹案」を持っていると言っているが、それが徳之島への一部移設だ、というのではあまりにお粗末すぎる。実はもっと別の「腹案」をじっと我慢して抱え込んでいるのではないか。とりあえず、八方ふさがりの事態に追い込ませてから、切り札である本当の「腹案」を持ち出すのではないか。これが、ある自治体の幹部職員のうがった指摘なのである。

 確かに、表面だけの動きに一般的にはとらわれがちだが、ことは軍事に関わる外交問題である。裏面では複雑なさまざまな駆け引きが展開されていておかしくない。世情では手厳しい評価を加えているところで、最後に逆転の解決策が提示されて、膠着した事態が動き出すなら、内閣支持率は一気に上昇するだろう。しかし、本当にこんな妙案があるのか。もし、そんな政治力を首相が発揮するなら、停滞してしまった道州制の推進、国際的に一気に低下した日本のIT力の復活など、他の政策課題の解決能力にも期待が高まるだろう。

 山積する課題で、日本社会は随所で行き詰まっている。行政分野も民間産業も動脈硬化寸前の危機的状態だ。ITをもって突破しようという戦略も空回りだ。そこに、普天間問題で、迷走とも思える混乱ぶりである。不安になって当然だが、その不安の中から飛び出してきた「鳩山首相の昼行燈偽装説」。そこまで考えなければいけない、というくらいに、首相の言動には落胆させられている、ということかもしれないが、さて、どうですか。

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